誰かが怒っていたり機嫌が悪いと「自分のせい」と考えて怖くなる

「自分の気分」は自分で決めている?!

(2018年の更新記事)

人間関係の苦手意識の克服をテーマにご相談に来られる方の中には

「怒りっぽい人への苦手意識が強く、どう自分を変えたらいいのか分からない」と悩む方が結構いらっしゃいます。

例えば職場なら

機嫌がコロコロと変わる上司の側にいると「自分のせい」かなと思ってしまう事で

仕事に集中出来なくなったり

ご機嫌取りを頑張ってみたり

毎日出社と同時に上司の機嫌を気にする自分がいたり

必要以上に距離を置いてしまったりと・・・

常に相手の様子や顔色に神経を働かせている状態ですから、かなり心が疲弊しますよね。

外にいるだけでもそれだけ消耗してるのに

人によっては、家に帰ってまでも引きずってしまい

「何かしたかな」「私が気をつけていれば…」「もっとこうすればよかった…」とか

寝る前までずっと考えてしまい、自責思考からも抜け出せないという方もいらっしゃいます。

ほっと落ち着きたい場所であるはずの家の中でも

もう目の前にいない相手の事を考えたり

自分を責めるような思考を巡らせ続ける事は、本当にお辛い事だと思います。

実際にご相談の中でも、「考えたく無いのに考えてしまう」と、苦しまれている方はたくさんいらっしゃいますし

考えなければいいと、思考を止める事が出来たらどんなに楽か。。。と思っちゃいますよね。

そのような方のために今回は

怒りっぽい人に対する苦手意識を改善するには、何から取り組めばいいのか?という事を解説しようと思いますが

まずは怒りっぽい人の心の仕組みを知るところからはじめてみましょう(^ ^)

最近ちょうどいい例えがあったので

先日、外で見かけた出来事を例に説明しようと思います。

ある飲食店の前で、揉めてるお客さんと店員さんを見かけたのですが、お客さんの方が怒っている様子でした。

聞こえてきた内容は、どうやらお客さんの方は、そのお店の常連さんらしく、たまたま満席で断られたようです。

お店に入れてもらえない事に対して

「いつも使ってるのに、なんなのー!!」

「もう使ってやんないから!!」

そう店員さんに、怒りをぶつけていたのですが

客観的にやり取りを聞いていると

”常連だから融通が利いて当たり前”

”お客だから店員は言う事を聞いて当然” 

という印象でした(^ ^;)

個人的にはそのやり取りに「店員さんが詳しい説明をしているのに、一方的で身勝手だな~」と思いながら聞いていましたが

まぁ。。。そのお客さんの気持ちを汲み取れば、断られた事が悲しかったんでしょうね。

だとしたら素直じゃないですが。。。汗

ここで質問ですが、もしあなたなら、どう行動するでしょう〜?

①同じように、店員さんにかみつく

②仕方ないから店を変える

③「何時なら空きますか?」と相手の都合も聞いてから、考える

ちなみに私ならごねる方が時間がもったいないので(笑)

②になると思うのですが

何が言いたいかと言うと、起きた出来事をどのように受け止めて、どう反応するか、どう行動するかは

自分の捉え方、受け止め方次第で、不快にもなるし、不快にならなくても済む

不快になったとしても切り替えることも出来るという事です。

何故なら、どんな人間も、自分の感情は自分の「持ち物」だからです。

要するに、怒るか、怒らないかは、その人自身が決めていると言っていいと思います。

例えば、怒りっぽい上司やモラハラ気質の男性が

「お前が俺を怒らせた」

「なんでお前は言ったことができないんだ」

そう直接「お前が悪い」と受け取ってしまう言葉をぶつけてくる人もいますが

心の仕組みから考えたら、怒っている本人が決めて怒りを味わっているだけなので

「相手が怒らせた」というのは、正確には間違いなんですよね。

怒りっぽい人や、機嫌がコロコロ変わる人に対して、どんなに周りが気を使おうと

怒らないでと直接お願いしたとしても、怒る人は怒るんです(^ ^;)

怒りっぽい人の感情に巻き込まれないようにする対処方法は・・・

①怒り過ぎていたり、攻撃的な人からは、距離と時間を置く

(冷たいかなと思う人もいるかもしれませんが、
自分のことは自分で守ってあげてください^^)

②感情をぶつけられた場合は
「感情的になるくらいの何かがあるんだな」という視点に変えて眺める

③相手に介入し過ぎない(相手の問題として、視点を変える)

④辛い、苦しい気持ちが出てきたら、抑え込まず、紙に書くなど何かに発散する

怒りっぽい人に対して、自分自身も感情的にならないように気をつけてくださいね。

感情的な人の土俵に乗ったら、もうどんどん巻き込まれいきます・・・汗

もし怒りっぽい人、機嫌がコロコロ変わる人に対して、
自分自身も感情的になりやすいという方は

「相手が私を怒らせた」ではなく
「わたしは、怒りを感じている」

「恋人が私を寂しくさせた」ではなく
「わたしは、寂しい感情を感じている」

 「わたしは」と、
主語をつけて受け止めるようにしてください(^ ^)

あくまで一つの対処方法になりますので、しっかり怒りっぽい人への苦手意識を改善したい方は

カウンセリングを使って、一緒に取り組んでいきましょう〜!

「心が疲弊してるかも…」そう思う方は、一人で抱え込まずにいつでもお話し聞かせてくださいね。

編集後記

今回のような、相手のせい、自分のせい、と言った

どちらかが悪いと考えるのも、思考癖の一つですが

依存傾向という観点から説明すると

自分の感情や問題を相手のせいにするのは=回避依存の特徴

相手の問題を自分の問題のように受け止めるのは=共依存の特徴

人間関係の中で、上か下かの立ち位置を作ろうとするのは、共依存関係になりやすい方にも多かったりします。

あくまで自分を知るツールとして、特徴や傾向をお伝えしてるだけなので

くれぐれも、「ダメだ・・・」なんて思わずに
参考程度に把握しておいて頂けたらと思います(^ ^)


【記事執筆者:心理カウンセラー畠山ユキ子】
一般社団法人全国心理技能振興会:認定心理カウンセラー:2011年から5000件以上(2025年現在)のカウンセリングを実施。愛着問題、毒親、機能不全家族から生じる生きづらさ、依存問題(恋愛依存、回避依存、共依存)や心の傷やトラウマ、親子問題や恋愛関係などの人間関係のご相談を現在も受けています。過去にはマスメディア出演等の活動経験も有り。
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