感情のコントロールのコツは考えていることを変えること?!

アダルトチルドレンや依存問題を抱える方から

「自分の感情をコントロールできない」

という悩みをよく聞きます。 


なぜ感情のコントロールができない状態になるのか?


ひとことで言うと『感情的になってしまっているから』ということが言えると思います。

ここでお伝えする感情的というのは

怒る、怒鳴る、強い言葉をぶつける…だけじゃなく

不安になる、こわくなる、焦る、落ち込むなど・・・ 

理性を失ってしまった状態ですね。


例えば恋愛依存症の人が訴える

「恋愛をした途端、常に不安がつきまとって、目の前のことに集中できなくなる」

「恋愛相手の態度がちょっと素っ気ないだけで、悪いほうにしか考えられなくなる」

というのは、理性を失っている状態であり、感情的になっているから恋愛相手に囚われてしまうし、ネガティブ思考から抜け出せなくなっているわけです。 

(注意:たくさんある原因の一部と捉えてください) 

恋愛依存症を抱える方とのカウンセリングでよく出てくる疑問の一つに

「普通に恋愛できる人と私って何が違うんですか〜?」・・がありますが 

それは『てきどに理性的な状態を保ちながら、恋愛相手と関われるから』 

というのが一つ、理由として考えられると思います。

そしてその話に付随して「理性的になるためには、その場でどうやって抑えたらいいのか?」という疑問が出てくることが多いんですが 

感情というのは、その場でグッと抑えることはできても、感情が生まれること自体は抑えられないので「抑える」というやり方は

結果、同じことを繰り返すし、必ずどこかで無理が出てくるので、うまくいきません。

経験のある人ならわかると思うんですが、無理やり意識を切り替えたところで感情が無くならないのは、そういうことなんですね(^ ^;)

ではなぜ感情的な状態になるのか? 

まずは基本を抑えておくと向き合いやすいので、簡単に説明すると・・・ 

感情的になるのは、感情的になるようなことを「考えている」からです。

例えば 

不安になるのは、不安なことを考えているし
心配な気持ちになるのは、心配になるようなことを考えている。 

イライラや怒りを感じるのは、イライラや怒りに繋がることを考えているからです。

反対に、楽しみなことを考えているときは、良い気分になりますよね(^^) 


つまり、考えていることによって、生まれる感情が決まる。。。 


ということは、シンプルに言えば、考えることを変えていけば、感情的にはなりにくくなるのですが、ここで難しさが出てくるのは 

意識して変えたり、切り替えられる考えもあれば、どんなに意識しても変えられない考えもあるからではないでしょうか。。。

困り果ててカウンセリング来られる方、自己流では限界を感じて来られる方の多くが 

無意識に考えちゃうことをやめられないと…
躓いてしまっている方をよく見かけます。

みなさん仰るのは、本やネットの記事を読んで、その時は「そっか!やってみよう!」と思っても、その場になると感情に支配されてしまうと・・・・

ではなぜ、そうなってしまうのか?

メカニズムから考えたら不思議な流れではないのですが…

ヒントをお伝えすると 

あなたの中に『どんな捉え方、信念、思想、価値観があるのか?』

ここに解決につながる糸口があります。

なぜなら、自分がどんな捉え方を持っているかによって 

そのあと「何」を考えるかが、決まってくるからです。 

私がこれまでサイトでたくさんお伝えしてきた、根本にある部分ですね。

例えば恋愛なら、無意識=心の根底に 

<私は愛されるわけがない> 

という捉え方、思い込み信念、思想がある人は 

恋愛相手のちょっとした態度の変化に 

「やっぱり私は嫌われる」とか「この人もいつか私に愛想尽かすんじゃないか」とか

ぐるぐると、次から次へと考えてしまってると思うんですね、、

こうした心配するような、不安になるようなことばかり考えちゃうのは 

不安になるような捉え方や価値観、思い込みを持っているからということになります。 

わたしなんかが愛されるわけがない… 

人によって強弱がありますが、この思いが強ければ強い人ほど

見捨てられ不安を頻繁に感じることになるでしょうし

愛されてる実感をつねに欲している状態になるので

ちょっと優しくされただけで、相手に過度に期待してしまったり 

やってほしい愛され方に執着したり・・・

恋愛そのものや、相手に対して依存してしまうことをやめられなくなるわけです。 

とくにアダルトチルドレンや愛着による恋愛依存症、共依存症、回避依存症のひとは 

愛に傷ついた人たちであり 

人の愛を信じられないけど、求めずにはいられない葛藤があります。

このような人たちが、どんな捉え方、価値観などを持てるようになると、感情の支配から自由になれるのか? 


例えば 「わたしは愛される人間なんだ」とか

「私の望む通りに愛してくれない人もいるけど、少なくても愛してくれる人もいる」

「誰も愛してくれなかったとしても、私だけは私を見捨てないし、愛することを決める」

とかですね、、

肯定的な捉え方や価値観なども、受け入れられていくと

自分は愛されないとか、嫌われるんじゃないかってことに恐れたり、怯えたり…

心配になるようなことを考えなくて済むようになるんですね。

ですので、感情のコントロールができる人間になるということは

感情の抑え上手になることではなく、物事への捉え方をその時その時で、柔軟に考えたり捉えたりってことができる状態になることです。

その時々で、捉え方のコントロールができるから、感情が乱れにくくなるということですね。 

そのための取り組みとして、無意識に働いている思考も含めて 

「自分はふだん、どんなことを考えているのか?」

「どんな価値観や信念を持っているのか?」

「どんなふうに物事を捉えているのか?」 

ということを整理していく必要性が出てきます。

そんなことで?とか、自分はわかってるほうかな?

そう思う人もいるかもしれませんが、カウンセリングをしていると、意外と、普段考えている心配事や不安事は自覚できても 

心の根底にある捉え方や価値観までは、気づけてなかったり、浅い理解で止まっている人のほうが多数だったりします。 

感情のコントロールができるようになりたい人は、「感情的にならない人間になるには、自分には何が必要なのか?」ということをしっかりと考えてみてください(^ ^) 



そこでもし、自分と向き合い、整理してく中で 


物事の捉え方や価値観、信念、主義、思想などが出来上がった原因やルーツになっているのが 

過去にあるのなら、過去の問題に決着をつけるとか 

インナーチャイルドなど、自分の中の子供の自分の傷を癒していくのも一つかなと思います。 


物事への「捉え方」ここに着目してみてくださいね。

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【記事執筆者:心理カウンセラー畠山ユキ子】
一般社団法人全国心理技能振興会:認定心理カウンセラー:2011年から5000件以上(2025年現在)のカウンセリングを実施。愛着問題、毒親、機能不全家族から生じる生きづらさ、依存問題(恋愛依存、回避依存、共依存)や心の傷やトラウマ、親子問題や恋愛関係などの人間関係のご相談を現在も受けています。過去にはマスメディア出演等の活動経験も有り。
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